うつと私、第八話
第ハ話「三重いなべの闘い」
会社へ復帰して六周目、
その日は私がうつ病になった発端の事件があった当日さながら部内には私一人の状態で仕事をしていた。
そんな時に突然内線電話が鳴った。
プルルルル...
ガチャッ
「はい、ronkichi-sです」
「ronkichi-sさん、◯◯会社さんより
クレームの電話です♡」
とっさに身構えた。
内容は前回の事件と似た感じで
不良品が出ているから今すぐ三重県いなべ市まで変わりの製品を持って来いとの事だった。
まぁまぁのお客様お怒りモードの中、
唯一前回と違ったのはタイムリミットが
無かったことである。
弊社からは遠方であるため時間がかかる旨説明したところ遅くなってもいいから変わりの製品を持って来て欲しいと言われた。
取り敢えず製品を持って走った。
お客様の所へ着くと当然怒られた。
そして当然謝った。
しかし、不思議な事に
精神的なダメージはあまり感じなかった。
なぜか??
この頃には抗うつ薬の効果が出始めていたのだ。
抗うつ薬にはうつ病を良くする効果があるとともに不安を和らげる働きがある。
このおかけで私は不安をあまり感じずに
お客さんの対応をする事が出来た。
結局、その日は夜の8時近くに三重県から帰社して会社に戻ったのは10時過ぎだった。
誰も残ってないだろうなと思いながら
事務所へ行くと
上司が残っていてくれて、一言
「お疲れ様、帰って休みな」と言ってくれた。
スッと心が軽くなった。
ちょうどその日は金曜日で次の日は休みだった。確か土曜日に家族で出掛ける予定をしていて、予定通りに出掛けてさらに気分転換することが出来た。
それからパキシルの服薬を続けながら
お客さんのクレーム対応もしながら
また時は流れて行った。
つづく
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